こんにちは、中西です。
今回の3月から始まっている石油危機で1番危ないのは食料品で、その次が日用品です。
よく言われる水と電気については「直接的」には石油に依存している部分が少ないので、
対策としてはまず1番危ない食料品と日用品から備蓄をして、水や電気はその次でもいい。
ざっくりですが、それぐらいの感じでお伝えしてきたわけです。
一方で、全く安心できるわけではなく、これも何度もお伝えしてきた通り、水道水については消毒剤の容器がナフサ不足で作れなくなったり(実際物流の9割のトラックが使うアドブルーは容器が作れず枯渇)、
中身と容器があっても運搬ができなくなった時点で、飲めない水が流れてくるリスクがあります。
報道を見ている方ならわかると思いますが、既にエンジンオイルが一般の車でもトラックでも手に入らなくなってきているので、全然普通にあり得るわけです。
電気については重油を使っているのでそれが枯渇するリスクはありますが、割合は低い。
とはいえメインで液化天然ガス(LNG)を使っているので、発電トータルでは全く安心できない状態なのです。
ホルムズ海峡から世界の20%のLNGが通過していて、それが今回の封鎖で止まっていますので、
日本自体はLNGを輸入する国が分散していてリスクを分散できているように見えても、世界的に値段が上がりまくると手に入らなくなる(orとんでもない値段で買わざるを得なくなる)可能性がある……という話をしてきました。
で、この懸念が思ったより早く現実化しつつあります。
▼ オーストラリア、LNG輸出の20%を国内留保 対日輸出に影響の可能性 – 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM254LJ0V20C26A5000000/
日経の報道ですが、内容はほぼタイトルのままです。
これも少し前に、LNG(液化天然ガス)を日本はどこから何%輸入しているかの一覧をご紹介しましたが、
日本が1番LNGを多く輸入しているのがオーストラリアで、たしか35%から40%弱ぐらいでした。
このオーストラリアからの30%台というのが、日本がLNGの輸入で1番割合が多い国で、他は全部20%以下で、各国で数%ずつとなっています。
つまり、特定の1つの国に大きく依存している形ではないため、ホルムズ海峡ほど一極集中のリスクは低かったわけです。
とは言え、1位のオーストラリアから日本は40%近くも輸入しておりますので、もしオーストラリアが日本に輸出してくれないとなった場合、
その40%分をどこか別の国から日本はかき集める必要が出てきます。
いつの間にかオーストラリアが必ずこれまで通り日本に輸出してくれると思い込んでいる人も多かったかもしれませんが、
普通に考えて世界中でLNGが今回のホルムズ海峡封鎖で不足しているわけですから、これまでのバランスが崩れるリスクは十分普通にあり得たわけです。
そしてついに、オーストラリアがそれを実際に言い出したと(゚д゚;)
どこの国も自分の国が最優先ですから、ある意味で当たり前なのです。
そして、この件でもう1つ私が懸念しているのは、LNGを日本が購入しようとしても円安になっているので、
円より通貨の強い国がLNGを購入しまくって、日本がまともに購入できなくなるか、購入したとしても日本人からしたらとんでもなく高い値段になるというリスクです。
自民党と財務省による100%完全に間違った緊縮財政のせいで円安になってしまっておりますので、
もし世界でLNGの争奪戦になった場合、日本は買えなくなるというのは論理的に必然の流れではないかと思っていました。
で、まさにこの点をひろゆきさんと資源エネルギー庁アドバイザー境野春彦氏の2人がXでやり取りしておりました。
興味深かったので、そのまま転記します。
(流れとしては、まずひろゆきさんが上記の日経新聞の記事を引用して投稿、それに対して境野氏が返信をし、2人のやり取りが始まっています)
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日本が中東以外から調達可能と言っても、世界でエネルギーが足りなくなるので、産出国が自国優先になるのは自明。
(引用:日本経済新聞 電子版)
オーストラリア、LNG輸出の20%を国内留保 対日輸出に影響の可能性
ひろゆき(@hirox246)
4:37 2026/05/26 13万回表示
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境野春彦 | エネルギー問題:
「中東依存度が5%以下にまで減ったLPガスまで、中東依存度が高いインドがアメリカからの輸入を増やしていて、冬以降の数量確保に懸念が出てきています。
置かれている状況の厳しさは日本だけではないということを、政府に自覚して頂きたいところ。」
ひろゆき:「買い負けしそうですよね、、、」
境野春彦 | エネルギー問題:
「業界ではその話で盛り上がっております。
なにせ14億人市場で、家庭用の煮炊きが石炭から急速にLPガスに切り替わってますから。
バイイングパワーの差は圧倒的かと。」
境野春彦 | エネルギー問題(@LPGadvisorJP)
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……ということなのですが、やはり2人も言及しているように、LNGが世界的に不足した場合、
日本はその争奪戦で買い負ける可能性があるということです。
厳密には買うのでしょうが、それでもとんでもない金額になる可能性があるということ。
究極的には、お金を払っても買わせてもらえない可能性もあるわけですが、その前にとんでもない金額になるフェーズがあるのは間違いないでしょうね。
そしてENEOSを始めとして、現場の人と人脈が多い境野氏は、今その件で業界の現場では話が持ち切りだと仰っています。
なぜこの話題で持ち切りになるかというと、当然、もし日本がLNGを買い負けしてしまったら、それは
【 日本が発電できなくなる 】
ことを意味するからです。
様々な国から買おうとしても、他の国も足りずに困っているわけですから、必要量がまかなえずに、以前お話ししたようなフィリピンみたいな計画停電になる可能性があります。
キューバは1日20時間から22時間と言うとんでもない時間の停電になっていて、政府が「発電のための燃料が完全に枯渇した」宣言までしています。もうマジで生きていけないのでは。。
日本も他人事ではなくなってきているわけです。
このままだと、まさに先日紹介した映画「サバイバルファミリー」を彷彿とさせる事態に陥ることになります。
余談ですが、最近少しずつ「サバイバルファミリー」を10年ぶりに見ているのですが、10年前に見た時はリアリティはあまりなかったのに、今見るととんでもないリアリティです。
まだ見てない方はAmazonプライムでも見られますし、YouTubeでも〇法アップロードで見られますので、電気がなくなる状況のリアルを映像で見たい方は、よかったら見てみてください。
シンプルに映画としても面白いです。
ただ、高市政権は電気代に補助金を出すことを決めておりますので、電気についてはまだ食料や日用品に比べては少し余裕があると思います。
心配するなら、まず食料や日用品の備蓄の方が先ですね。
今回の石油危機は、あらゆる所にリスクが潜んでいます。
専門家も含めて、誰も想像できないところから突然リスクが襲ってくる可能性も十分あると考えておいた方がいいと思います。
石油もナフサもあらゆる商品に絡んでいて、自動車を見てもそうですが、何万個もある部品の1つでも足らないと動かなくなります。
サプライチェーンも複雑に絡み合っていて、その全貌を把握している人など、この世にいないでしょう。
そういう未知のリスクがあらゆる業界のあらゆるところに潜んでいると言うこと。煽りじゃなくて、ガチの話ですからね。
電気も水も食料も日用品も、ゴミの収集もガスも日本経済も、安心できる部分は1つもありません。
少なくとも、この問題が完全に解決する(ホルムズが解放されて数ヶ月後)までは、
あらゆる要素を悲観的に見ておくぐらいでちょうどいいと個人的には思います。
少なくともこのメルマガで3月から言ってきた事は、ことごとく現実化してきておりますので。